【第4回】村田一弘という男

(更新日:2014.09.16)
そんな身体を動かすのが好きだった私も、低学年の頃には習い事をしていた時期が在った。
1~2年の頃は姉と一緒に習字教室に、
3年になると一人で英会話教室へ。

結果的に習字は5級でやめ、英会話に至っては1年でやめてしまった。
習字を習い始めた時の記憶は正直あまりないが、英会話の時はちょっとした事件が起こったのを覚えている。

今でこそ英会話教室はかなり普及しているし、
子供が物心つく前から習わせる家庭も増えているようだが、
当時はまだそんなに聞き慣れない言葉で、私にとっても決して興味のある習い事ではなかった。

遊ぶ時間を割いてまでわざわざ英会話を習う気になれなかった私に、
母は「まずは見学しに行くだけだから、ただ見てればいいのよ」といい、
渋々連れていかれる形になった。

教室に着いてみると、同世代の子供達が数人集まっており、
ちょうど外国人の先生が入ってくるところだった。
母と二人で端の方に立っていると、
辺りを見回し私の姿を目にした先生が近づいて来て「Hello! What's your name?」と話しかけてきたのだ。
突然の不意打ちにぽか~んとしていると、
先程よりも3割増しの笑顔で「What's your name?」と繰り返してきた。
学校の授業で簡単な英単語は知っていたものの、
いざ本物の発音で話しかけられるとかなり躊躇したが、
母の助けもありなんとか「マイネーム イズ カズヒロ ムラタ」を絞り出した。
これだけでもなかなかの衝撃だったのだが、
私の返事にニコッと笑った先生は、
では授業を始めますといった感じであっさりと私を他の生徒達の輪の中に引き入れてしまったのだ。
引っ込み思案だった私に「いやいや先生、僕はただ見学に来ただけなんです」なんてセリフが言える訳も無く、結局最後まで授業を受けるはめになってしまったのだ。
突然自分の身に降り掛かったこの災難を消化するには、
やはり身近にいる母にあたるしかなく「見るだけって言ったじゃん!」と言いながらその日の晩は大泣きした記憶がある。
その後よくよく話を聞いてみれば、
母としては私の意見は抜きにその英会話教室に通わせる事を決めていた様で、あながち私の怒りの矛先が間違っていた訳ではなかったのだが。。。

そしてこの頃から徐々に気付き始め、後に確信に変わった事がある。
それはズバリ、女性に口(口喧嘩)では勝てないという事。
私の周りは兄弟、いとこ含め男は私だけで、他は全員女だった。
特に一つ上の姉とはよく喧嘩をしたのだが、幼少期であれば力でも勝てないので、
どのみち私が勝つ術は無かったが、小学校5~06年にもなると、徐々に力では私の方が強くなってきていたので、
腕力でねじ伏せる事も出来る様にはなっていた。

しかしそうなった場合は村田家の鉄の掟である「女性に手をあげてはならない」に反する事になるので、
結局口喧嘩しか出来なかったのだが、これに勝てた記憶が残念ながら1度もないのだ。母、姉共に口が達者なだけの事かもしれないが、
6つ離れた妹に対しても同じ現象が起こるので、割と早い段階からこの境地に達していたといえる。

何の自慢にもならないが、
それに気付いてからは、ある程度の事は流して聞く事も出来る様になってくるし、
何より負け戦をわざわざ自分から仕掛ける事もないので、徐々に喧嘩をする事も減っていった。

次週へ続く-


-あとがき〓-
小学生以降の写真がほとんど無いので、
今週は先日の好き間で福島に行く途中の那須高原S.Aで食べた、ソフトクリームの写真をどうぞ☆

濃厚でとても美味しかったです♪



アルバムRECが無事終了しました♪
過去最高のアルバムになること間違いなしです!!
昨晩のラジオで早速新曲聴けちゃったかな?!
Nack5 月曜深夜1:40~ rice『kome-ism』よろしくどうぞ♪