天野攸紀【第4回】
(更新日:2014.06.04)
どうもこんにちは。天野です。
やって参りました天野攸紀「綴っていいとも!」第4週。
聖闘士星矢で言えば、まだまだ巨蟹宮というわけですね。
え?
それにしても、なかなか止みませんね雨。
今日も朝から大雨でしたので窓を閉め切っ・・・しめきって・・・〆切り・・・?
嗚呼、なんて恐ろしい言葉なのでしょう。
そろそろ論題でもいただかないと、私の筆が梃子でもお金でも動かなくなりそうです。
どっかに落ちてないかなぁ、「休載」という名のドラゴンボール。
まあ言うてますけどもね、私がベーシストとして活動するバンドHOLLOWGRAMは雨だろうと何だろうと関係なし。
レコーディングにライブにと、超アクティブな雨期を過ごします。
7月30日には現在レコーディング中の音源が一般店頭リリースとなりますので宜しくお願い致しますね。
私のソロ、StrangerSaid.も新しい音源制作と曲書きにインサイレンスしています。
ソロとしましては8月15日に渋谷WastedTimeにてワンマンがありますよ。
そちらで現在制作中の音源を販売開始する予定ですので何卒何卒。
というわけでついに本気の梅雨へとイントゥーザサンしましたね。
私にとっては非常に生き辛い季節です。
何が辛いって洗濯出来ませんし、ジトジトしてますし、蚊も出ますし、先程なんかはデッカいイボイボの蛙の親分みたいのんが道端に鎮座してましたので尻尾巻いて帰ってきたところです。
名前も知らん様な虫もチラホラ見かけますしね。
私は虫が苦手です。
いざとなったら小宇宙を燃やして闘うくらいの準備は出来ているのですが、出来ることならば殺り合いたくないものです。
私の実家の庭には両親の趣味で、多くの花や野菜が植わっているのですが、それがあってか夏はそれなりに虫が姿を現すわけです。
ですがそんな時、我が家には救世主が現れます。
犬(チワワ♂)です。
彼の肉球の付いたちっこい拳は空を裂き、大地を割るとさえ言われています。
当然賊の侵入など許さないのです。
なんて頼もしい。
以前チャウチャウに吠えられて一蹴されてましたけど。
そんな彼との出会いは10年程前にまで遡ります。
私はドライブの途中、偶然通りかかったホームセンターへ宛ても無く立ち寄りました。
探し物があったわけでもありませんでしたので、早々帰路につこうかと思った矢先、建物の奥に動物達を見てしまったのです。
元来動物好きの私はこういったお店を見つけると、必ずと言っていいほど立ち寄ります。
重ねて、家庭の事情で動物を迎える事に前向きだった時期でした。
休日だった事もあり家族連れが多い中、どんな子がいるのかなと升目状のケースを上から順に眺めていくと1匹、後ろ脚で立ち上がり硝子にへばりついている子がいたのです。
小さく可愛いオタンチンが露になっていましたので、すぐ男の子だとわかりました。
何だコイツ・・・。
歩を止め、不思議と私の目はその子に釘付けとなったのです。
私は普段、お店で動物を抱かせてもらう事はありません。
当然の様に連れて帰りたくなりますし、それが叶わないとわかっていながらそうする事は単なる私欲の成就ではないのかという二股膏薬の中、結局のところその答えも持ち合わせていないからです。
ですがその時ばかりは違いました。
しばらくしてお店の方を呼び止め、お願いしたのです。
「彼を抱かせてくれ・・・」と。
眼前に現れた彼は小豆の様な眉毛に優しい光を帯びた真ん丸な瞳。
とてもキュートでした。
壊れそうな程華奢な身体を紙細工にでも触れるかの様に慎重に抱き寄せると、私の口を執拗に舐め続け、それはまるで果ての無い前戯の様にも思えました。
これが運命と言うのであらば、俺は信じたい・・・。
そう思った矢先、店長さんが現れ私にこう告げたのです。
「一つだけ問題があります。この子は両前脚が少し蟹股状に曲がっていて、獣医さんからはもしかしたらいつかこの先歩けなくなるかもしれないと言われているのです。」と。
私は己に問いました。
この先共に生きたとして、歩けなくなり苦しむ彼を見て俺は耐えられるのか。
その命に対し、俺は責務を全う出来るのか。
その結果、私は一度家族と話し合う事にしました。
後ろ髪をハゲ散らかしそうなほどに引かれながら振り返ったその時、とある家族が「彼」のケースの前で商談を始めたのです。
私は急に怖くなりました。
あのご家族が大切にしてくれるのであらば諦めよう。
その時、私は素直にそう思えなかった。
店長さんに駆け寄り「やっぱり今すぐ内金払います。残りのお金は明日持って来ますので、あの子ください。」
気が付けばそんな言葉が口を突いて出ていました。
結局のところ、私は彼に一目惚れをしていたわけですね。
こうして命がなんだ、責任がなんだとカッコいい事ばかり考えていた私ですが、結局「衝動買い」という一番失礼な事を彼にしたわけです。
翌日お迎えの際、店長さんは私を見てこう言いました。
「最初からわかってましたよ。」
同じ様な出逢いを沢山見てきた店長さんは、最終的に誰が迎えに来てくれるのかがわかってしまうそうです。
とても素敵な店長さんで、その後も大変お世話になりました。