【第7回】村田一弘という男

(更新日:2014.10.8)
ディズニー当日、天候はとても気持ちのよい快晴であった。
普通であれば絶好のお出かけ日和に意気揚々とするところなのだが、
私は一抹の、というかなかなかの不安を抱えていた。
過去にディズニーランドはもちろん、
遊園地という場所に出向く機会はあったのだが、
その経験上、自分が高所恐怖症である事に気づいており、
コーヒーカップ等のぐるぐると回る乗り物も苦手だった。

その結果遊園地で私が楽しめる乗り物はほぼ無く、
主に酔って気持ち悪くなるという苦い思い出しかなかったのだ。
これは誰がどう考えても致命的な事実であり、
一緒にいくメンバーの中でおそらく私だけが抱いていた感情だったであろう。
なぜクラスの教室でこの話が持ち上がったとき、
多いに盛り上がってしまったのか。
当日を迎えてしまったいま、何を思っても仕方がない事なのだが。。

参加メンバー6人とも最寄り駅がさほど離れていないので、
途中で集合し、一路舞浜駅を目指した。

友達同士で遠出する事はこれまでほとんどなかったので、
道中ワイワイ喋りながら楽しい時間が流れていった。

ディズニーランドに到着すると早速どの乗り物に乗るかという話し合いが始まった。
私の様に以前にもこの場所に訪れた事があるメンバーばかりだったので、
あれこれ意見交換が行われる中、
絶叫系の乗り物が苦手という自分の不安は見せないまま、
私はひたすらゴーカートを推し続けた。
男子メンバーの賛同はすぐ得られたものの、
女子メンバーはやはり車には大して興味のない様子。
しかもせっかくディズニーランドまで来てゴーカートかよと言わんばかりの雰囲気。

気持ちはわかる!
だがしかし、、、である。

結果ゴーカートの意見は通り、ほっと胸を撫で下ろしたものの、
同時にもう一つの乗り物候補にスペースマウンテンの名が上がっていた。
これにはかなり焦ったが、
奇跡的に女子メンバーの中で一人、
私と同じように絶叫系が苦手な子がいたので、
とりあえず近くまで行ってから決めようという事になった。

途中お土産屋さんにも寄りながら(イッツ・ア・スモールワールドに乗った様な気もするが、これは定かではない)まずはゴーカート乗り場へ。
自分で車を運転出来るのはやはり楽しく、
女子メンバーもそれなりに楽しんでいた。

親がいない上に、いつもとは違う環境にいる事で何をしていても楽しかったが、その分時間が経つのはあっという間だった。
小学生であれば遅くまで遊んでいられないという事もあるが、
いよいよこの日の最終アトラクション、スペースマウンテンの前に到着した。

実はこれまで、私がこの乗り物に乗った事はなかった。
しかし今までの経験則とパンフレットや注意書き等で、
この乗り物が私に恐怖をもたらすものであることを感じていた。
このアトラクションが建物内にあった事で、
全容がはっきり見て取れない事も大きな要因であったのだ。
長蛇の列を前にして、再度作戦会議が始まるとスペースマウンテン経験者から、耳寄りな情報が入ってきた。
「これは早いけど落ちたりしないよ!」と。
私にとってその“落ちる”という感覚が何よりも恐怖だったので、
これにはかなり救われた。
女子メンバーの苦手な子もどうやら同じ感覚だったようで、
結局6人での搭乗が決まった。
乗り終えた後、未知の乗り物に対する恐怖感と、
予想以上のスピードに結果私はフラフラしていたが、
それでもこの経験のおかげで今はスペースマウンテンを楽しめるようになるまで成長する事が出来た。
この出来事は私の中でとても大きな一歩であり、
友達同士で行ったからこそ成し得た経験だったのだと思う。

次週へ続く~

☆あとがき☆
結果色恋沙汰には全く発展せず。。。
まぁ小学生時分はそんなもんでしょ?w

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